追悼 鮎川誠 RealRocker Episode#1
少し前のことですが、鮎川誠さんが2023年1月29日に膵臓がんのため亡くなりました。享年74歳でした。2023年になってからYMOに縁の深い70代のミュージシャンが3名亡くなりました。寂しい限りです。
高橋幸宏さんが彼のバンドを気に入り、同じアルファーレコードからデビューします。YMOメンバーがシーナ&ロケッツのバックを演奏したこともあります。
私は十数年間、転勤で福岡に住んでいました。福岡出身のシーナ&ロケッツのライブは福岡で2回観ています。2015年12月に福岡のTSUTAYAで開催された、鮎川誠さんと深町健二郎さん(福岡の人しか知らないイベントプロデューサー)とのトークショーにも行きました。二人でブルース・ロックのレコードを聴きながら、好きなミュージシャンを熱く語っていました。彼のロックに対する愛情とリスペクトが感じられる、素敵なトークショーでした。2015年は愛妻のシーナさんが子宮がんで亡くなっている年です。さぞ辛かったと思います。
一方、彼は九州大学農学部卒業の初代、旧帝大出身のインテリRockerでもあります。地頭がよくて知的好奇心から、新しいことへ自ら挑戦します。
1996年、Windows95により、ようやく、インターネットが普及し始めてころに、ミュージシャン自らオフィシャルのHPを立ち上げたのも、彼が初めてです。この経緯は著者「DOS/Vブルース」に詳しく書かれています。当時、ミュージシャンのPCはAppleのMacと決まっていてたのですが、あえてお洒落じゃないDOS/V(WindowsPC)を選んだのも彼らしい。選択の理由はPCのメモリ、グラフィックボード等の組み合わせが、自己責任で自由にできるからです。だから、DOS/VはRock。
HPに立ち上げ当時のHPの写真をあえて残していたのも、シーナさんを愛してやまない彼からの、ラブレターだったのかもしれません。
興味のある方は「鮎川誠 Web」で検索してみてください。1990年代のHP黎明期のデザインが、レトロで微笑ましいです。
Episode#2に続く。
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