楽天モバイルとラマンチャの男「三木谷社長」
新聞記者は上司から「携帯は必ずNTTドコモを持て」と言われるそうです。それは新聞記者が、過疎地域や離島、山岳地帯に取材に行った時に、一番繋がりやすいのはNTTドコモであることを経験上知っているからです。
携帯事業の本質は、日本全国、津々浦々に携帯の基地局をどれだけ設置しているかの基地局の量と質にあります。「人口カバー率」という指標はトリックがあり、都市部に集中的に基地局を設置すれば上がるため、総務省は「基盤展開率」と言った日本全土を10Kmのメッシュにして基地局の数を指標にしようとしています。NTTドコモの場合、前身が国営企業であったこともあり、国からの補助金を受けて離島、山岳地帯に地道に基地局を設置しています。そのため「基盤展開率」はキャリアの中で一番です。この携帯の世界に無謀にも参入した会社があります。それが「三木谷社長」率いる楽天モバイルです。図は各キャリアの設備投資額を表すグラフです。2020年度におけるキャリア各社の設備投資額はNTTドコモが5691億円、KDDI(au)は3615億円、ソフトバンクが3569億円、楽天モバイルは3359億円と楽天モバイルが最も低いことがわかります。他の3キャリアは既に既存の基地局を保有しているにも関わらず、5G等の投資を行っています。ゼロから基地局を設置していく楽天モバイルの投資額は他のキャリアを大幅に超えていないといけないのですが、この設備投資額はショボすぎます。
最近、YouTubeでホリエモンがさかんに「楽天モバイル売却説」を流しています。ホリエモンは、ライブドア時代に球団買収を試み、最後三木谷社長が「楽天」球団を買収したため個人的な恨みもあるかもしれませんが、楽天モバイルの売却は現実的な流れだと思います。
挑戦と無謀は明らかに違います。自らを騎士と名のり風車に向かって剣をふる「ドン・キホーテ」ことラマンチャの男が、今の「三木谷社長」かもしれません。
最終的に不利益を被るのは「楽天モバイル」のユーザーです。もしあなたや、ご家族が行方不明になった時に、位置情報を特定できるのは、基地局の多いキャリアに加入している携帯電話(スマホ)です。
従って、個人的には「楽天モバイル」の新規加入はお勧めしません。携帯が繋がりやすくコストが安くなるお勧めの方法はNVMO(仮想移動体通信事業者)で基地局をNTTドコモに指定する事です。NVMO詳細は別の機会に記事にします。
※イラストはBing Image Center で生成(プロンプト:携帯を振り回すドン・キホーテ)
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