アンリ・マティス大回顧展 フォーヴィスムからポップアートへ
マティスは鮮やかな色彩に惹かれる好きな画家の一人です。先日、東京都美術館で開催されているマティス展(Henri Matisse: The Path to Color)に行ってきました。展示期間は2023年4月27日(木)から8月20日(日)までで、一般の観覧料(税込)は2,200円ですが、私は65歳以上のため1,500円で入場することができました。
チケットはWebサイトから時間帯ごとに事前予約する必要があります。そのため、長時間並ぶ必要もなく、混雑も避けられて快適に鑑賞することができます。
150点の作品が展示されており、キュレーター(美術展の展示に関するディレクター)はポンピドゥー・センター/国立近代美術館近代コレクション チーフ・キュレーターのオレリー・ヴェルディエさんです。作品は年代順に整理され、彫刻も並行して展示されています。
「1.フォービズムに向かって」、「2.ラディカルな追求の時代」の初期から、有名な作品を生み出した中期「3.並行する探究」から「6.ニースからブァンスへ」を経て、晩年の「7.切り絵と最晩年の作品」、「8.ヴァンス・ロザリオ礼拝堂」まで、マティスの生涯の軌跡を示す、圧倒的な数の作品が展示されています。
おすすめの鑑賞方法は、入口で配布される作品リストをもらった後、係員に鉛筆を借りて自分が気に入った絵画の番号にチェックを入れることです。同伴者がいる場合は後でお互いの好みを比較できますし、気に入った作品は後でネットで調べることができます。
展示の中で、今回初公開の「フォーヴィスム」前のマティス初期の傑作「豪奢、静寂、逸楽」があります。この作品は、印象派や新印象派の点描画の影響を受けています。マティスはこの作品から決別し、次のステップに進んでいきました。
晩年の1948-51年は、「ヴァンス・ロザリオ礼拝堂」の壁画、ステンドグラス等の総合的なの美術作成に取り組みます。シンプルでどこかユーモラスな壁画は、既にポップアートへと昇華しています。壁画から連想されるのは、1980年代に活躍したストリートアートのキース・ヘリングです。彼はアメリカ人ですが、マティスからの影響を受けたかもしれません。
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